近年のフィットネスブームに乗じて、最近はお尻周りのトレーニングが流行っていますね!その中でも特に多く紹介されているトレーニングは、お尻のかたちをつくる大殿筋といわれる部分のものがほとんど。
今回はこの大殿筋ではなく、お尻の横側に位置する「中殿筋」という筋肉に焦点をあてて、中臀筋のはたらきや特徴をご紹介していきます。
特に太ももの張りが気になるかたは必見です。
中殿筋の場所とはたらき
中殿筋は骨盤のちょうど真横の外側あたりにあります。腰の骨からちょうど手の平一枚ぶん、下にずらしたところをイメージするとよいでしょう。
中殿筋は主に、
・足を外側に広げる
・横の動作の支えになる
・片足立ちする際の股関節の安定
の3つのはたらきがあります。
どういうことか、ひとつずつ確認していきましょう!
足を外側に広げる
これは単純な動作で、よくトレーニングの種目でも目にする機会が多いと思います。中殿筋のトレーニングを紹介するエクササイズでも、この動作をとりいれたものが一般的です。
横の動作の支えになる
中殿筋は横に対しての動きを止めてくれるはたらきがあります。
この動作をする時に中殿筋がしっかりとはたらけるかどうかで、運動する時のパフォーマンスやボディラインが変わってくるのです。
この横の動きに対して適切にストップをかけられないと、人間の体は横の方向にブレてしまいます。そのブレを中殿筋の代わりに止める場所が出てきてしまうのですが、ほとんどのかたは太ももの外側の外側広筋という部分が代わりにはたらきます。
この外側広筋がメインではたらくようになってしまうと、足に疲労を感じやすくなったり、太ももの外側が発達したりするので、結果的に太ももが太くなってしまうのです。
股関節を安定させてくれる
片足立ちになった時に、足首や膝、股関節などの関節が不安定だと、バランスが取りづらくなってしまいます。それぞれの関節のなかでも、中殿筋は股関節を安定させるために役立ちます。
股関節は太ももの骨の先端を骨盤が受ける様な構造をしています。
先ほどお伝えした横の動作の安定にも繋がってきますが、この太ももの骨の先端がずれないようにグッと支えるのもこの中殿筋の役目です。
いつ中殿筋ははたらいてるの?
ここまでのお話で、中殿筋のはたらきはなんとなくイメージができたのではないでしょうか。
ここからは日常生活の中で具体的にいつ、どんな時にはたらいているかをお話します。
まず、1つ目の足を外側に開くことって普段の生活ではなかなかないですよね?
重要なのは2つめ、3つめのはたらきです。
「横への動き」「片足立ち」と聞くとこちらも日常動作には少ないように感じますが、実は皆さんが毎日している動きにあります。
それは、歩く動作。
あまりイメージがわかないかもしれませんが、歩く動作を分解して見てみましょう。
歩く動作は、
「後ろ足で地面を蹴り出す」
↓
「前足が地面についてバランスを取りながら体重移動する」
↓
「前足に体重移動したら、蹴りだした後ろ足が浮いて片足立ちになったあとに前方の床に着く」
↓
「最初の脚とは逆の足で地面を蹴り出す」
の繰り返しです。
先ほどのこの画像を見ていただくとわかるように、片足で立つ時はバランスを取るために横の動きをストップさせるはたらきも重要です。
このはたらきにかかる一回の力は小さいですが、積み重ねで毎日たくさん歩いていたら、少しずつ疲労も溜まりますし筋肉も過発達してしまいます。塵も積もれば山となるのです。
まとめ
中殿筋はそこまで大きな筋肉ではありませんが、関節を支えたり、ボディラインを整えてくれたり、とても重要な役割を持っています。
しかしながら、中殿筋を使わなくても私たちは他の筋肉を無理やり使うことで様々な動作ができてしまいます。
本来は中殿筋がはたらくべき動作で違う筋肉がはたらくことによって、様々な姿勢の崩れや体型の崩れにつながる可能性もあるのです。
ちょっとした日常動作の積み重ねでも身体は疲れてしまいますので、普段から気を付けたいところですね!
実際に中殿筋のはたらきを高めるようなトレーニングについては、以下の記事を参考にしてください。