肩こりや背中の張りを気にするかたは沢山いますが、お尻の硬さを気にする人は少ないのではないでしょうか?
しかし筋肉の中でも一番体積の多いお尻の状態は、健康面でも様々な影響を及ぼします。
まずお尻の筋肉は、大臀筋・中臀筋・小臀筋の3つの筋肉でできています。この3つで筋肉全体の5分の1の体積をしめています。
これらをふまえて身体への影響をお伝えしていきます。
お尻のかたさが与える影響
①下半身の冷え
お尻の筋肉が硬くなってしまうと、硬くなった部分への血液やリンパ、酸素の量も減ってしまいます。
お尻の筋肉が硬くなってしまうということは、そこから先にある下半身への血液の流れがせき止められてしまうということです。
冷え性は、その冷えている部分に血液やリンパが巡っていない状態によって引き起こりやすくなってしまいます。
硬さを解いてあげることで、下半身への巡りが良くなり脚が冷えにくくなるのです。
②下半身太り
冷えだけではなく、血液やリンパの流れが悪くなることで下半身は太りやすくなります。
一つはむくみが原因です。
流れの循環が悪くなると、老廃物や水分が下半身にたまりやすくなってしまうので、ふくらはぎがむくみやすくなります。
もう一つは、筋肉の張りによるものです。
お尻の筋肉が硬くなることによって、その下にある股関節周りの太ももの筋肉も硬くなりやすくなります。
硬くなる部分によっては、下半身の外側の筋肉が発達しやすくなってしまう場合もあるので下半身が大きく見えやすくなってしまうのです。
③腰痛
下半身の股関節周りの筋肉が硬くなってしまうのと同様に、上にある筋肉も影響を受けます。
まず、お尻の筋肉が硬くなっていることでそれだけ上半身も下半身もそれだけ動きが制限されてしまいます。
動きが制限されてしまうということは、必然的に使わない筋肉、つまり動かない筋肉が出てきてしまいます。
筋肉は、動かさないとかたくなってしまうので、それが腰痛の原因になってしまう可能性があります。
あなたのお尻は大丈夫?
では、お尻の状態のセルフチェックを2つご紹介していきます。
①足を左右にバタバタ倒す
座って前屈をするときのように、お尻と下半身を床につけて座り、手はお尻の横に添えておきます。
その状態で脚を少し広げて両足を左右に倒し、足先が床につくかチェックしていきます。
床につきにくい方は、お尻が硬くなっている可能性が高いといえます。
また、左右どちらかだけ倒れにくかったり、外側と内側で倒れ具合が違ったりするかたもいると思います。その場合は、倒れにくいほうがより硬くなってしまっている状態です。
②脚あげチェック
床に座った状態で、片足だけ膝を曲げて立てます。その状態で、反対の足首の外側を、立てていた方の膝のところに引っ掛けます。
このポーズができないかたは、お尻が硬くなっている可能性が高く、1番目のチェックと同様に左右での違いがあるかたもいらっしゃるでしょう。
お尻を柔らかくするセルフケア
ここでは2つの簡単なセルフケアをご紹介します。
①ながらでも出来る簡単ケア!
まず、両膝を立てて座ります。
両手はお尻の横に添え、その状態で両膝を左右に倒し床につけていきます。
このケアをすると、自分のお尻の硬い部分がわかると思います。その硬い部分がわかったら、出来るだけそこを重点的にほぐしてみてください。
少し身体を浮かせながらでも大丈夫です。
テレビを見ながらなど、ながらで簡単にできるので続けやすいです。
だいたい10回程度で大丈夫ですが、それ以上に時間をかけて少しずつほぐしても大丈夫です。
②お尻ストレッチ
先ほどチェックをしたときに2番目におこなったものを、ストレッチでもおこなっていきます。
1番目にご紹介したお尻ほぐしをおこなったあとだと、ほぐれているので最初よりやりやすくなっているはず。
片方の脚をあげたあと20秒間キープし、もう片方の脚も同様におこなっていきます。このストレッチをそれぞれ20秒×2回でおこなっていきます。
注意点としては、
・自分のできる範囲で身体を前にたおしてストレッチを深めること
・フローリングではなく柔らかい床でおこなうこと
・お尻が伸びているのを意識しながらおこなうこと
以上のことを気をつけながらすることで、効果を高められます。
身体が温まっているお風呂のあとに、毎日5分ずつからでもぜひ試してみてくださいね。
お尻が柔らかくなると、冷えやむくみが改善されたり、代謝が促進されたりなど良いことだらけです。
柔軟性のあるお尻を手に入れて、より健康な身体を手に入れましょう。